CAS No. : 53-43-0 MW : 288.43 デヒドロエピアンドロステロン(Dehydroepiandrosterone)はコレステロール(Cholesterol)に代表されるステロイド(Steroid)化合物の一種。 常温では固体。 |
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ステロイド化合物はシクロペンタノペルヒドロフェナントレン環(Cyclopentanoperhydrophenanthrene)を基本骨格として持つ、ホルモンやビタミンなどとして重要な化合物である。 | ステロイド骨格(Steroid) |
コレステロール(Cholesterol) |
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2007年1月、民放の番組で納豆には二つのダイエット効果があるとされ、納豆が品薄になるという事態が発生した。 二つのダイエット効果のうち DHEA に関する方は大豆に含まれるイソフラボンの構造が DHEA と似ているため、 1. イソフラボンが DHEA の原料に使われる 2. DHEA の量が増える 3. 代謝が亢進される 4. カロリー消費が増えて痩せる という流れで効果が出ると説明していた。 しかし残念ながらわたしにはこの二つの化合物が似ているようには見えない。 ベンゼン環を二つ持つイソフラボンが代謝されてベンゼン環を持たない DHEA になるのはそう簡単ではないように思える。 |
イソフラボン骨格(Isoflavone) |
念のためイソフラボンを裏返したりひっくり返したりしてみました。 |
追記 (2007.1.28) このページを公開した2007年1月20日、関西テレビ放送株式会社のサイトに「視聴者の皆様へ」と題したお詫び文が掲載されました。 「事実と異なる内容」の第二項で、 テンプル大学アーサー・ショーツ教授の日本語訳コメントで、「日本の方々にとっても身近な食材で、DHEAを増やすことが可能です!」「体内のDHEAを増やす食材がありますよ。イソフラボンを含む食品です。なぜならイソフラボンは、DHEAの原料ですから!」という発言したことになっておりますが、内容も含めてこのような発言はございませんでした。 (関西テレビ放送株式会社 「視聴者の皆様へ」より引用 (2007.1.20) )
としています。 教授の発言はなかったとしながらも「イソフラボンは DHEA の原料」であることを明確には否定していないようです。 |